【ニューヨーク=柳沢亨之】イスラエルのネタニヤフ首相は27日の国連総会一般討論演説で、イランの核開発を巡り、ウラン濃縮度が核兵器転用可能な段階に近づく来年春ごろを、国際社会がイランへの軍事攻撃に踏み切る期限とすべきだとの考えを示した。 イスラエルが対イラン攻撃の具体的な期限を提案したのは初めて。期限設定に反対する米オバマ政権に方針転換を迫り、イランへの圧力を一気に高める狙いとみられる。 演説でネタニヤフ首相は、これまでの米国などによる経済制裁がイランの核開発を止められなかったと指摘。「核爆弾入手を平和的に防ぐ唯一の方法はレッドライン(越えてはならない一線)の明示だ」と述べ、イランに軍事介入する期限を設けるよう主張した。