2. 大動脈解離 定義 / 分類 / 症状 / 手術の目的 / 成績 ■大動脈解離(だいどうみゃくかいり)とは 大動脈の壁は内膜、中膜、外膜と三層構造になっています。解離とはこの壁が動脈走行に沿って二層に剥がれ、二腔となった状態をいいます。剥がれるきっかけとなった部位には、内膜に裂け目が出来ていて、本来の血液の通り道(真腔といいます)と新たに出来た通り道(偽腔といいます)の間に交通があります。偽腔側が膨らんで「瘤」状となった時に「解離性大動脈瘤」と呼びます。 明らかな発症原因は不明ですが、高血圧が重大な危険因子です。 この病気は、解離が生じた部位と、発症から経過した時間(時期)によって分類されます。 ■分類 <部位による分類> 部位と範囲によって治療方針が異なってきます。上行から胸部下行大動脈に及ぶもの、上行大動脈に限局したもの、胸部下行から始まるもの、腹部にまで及ぶもの、などと分類されて