留学生が働く現場は、コンビニや飲食チェーンの店頭のように目立つ場所だけではない。むしろ私たちが普段気づかないところで、“偽装留学生”は多く働いている。コンビニやスーパーで売られる弁当などの製造工場、宅配便の仕分け、ホテルやビルの掃除……。どれも日本人が嫌がる夜勤の肉体労働ばかりだ。 こうした仕事では、もはや留学生の労働力なしでは成り立たない職場も多い。つまり、私たちが当たり前のように享受している生活は、“偽装留学生”という存在に支えられているわけだ。だが、彼らの境遇を知ってなお、現状を放置すべきだと言えるだろうか。 「日本に行って働けば簡単に返せる」と来日するが…… 約7万人を数えるベトナム出身者を始め、ネパール、ミャンマー、スリランカなどアジアの新興国から急増している留学生のほとんどには、共通の悩みがある。それは留学費用を借金して来日していることだ。その額は初年度の学費や寮費、留学斡旋会