ポイント 初期化注1)における遺伝子の働きを評価するiPS干渉法を開発した iPS細胞への初期化を阻害する因子が分化誘導に重要な因子であることを明らかにした 分化細胞が初期化されるメカニズムの一端を解明した 引地 貴亮 研究員(京都大学 CiRA)、升井 伸治 講師(京都大学 CiRA/JST さきがけ注2)らの研究グループは、iPS細胞への初期化を阻害する(干渉する)因子が分化誘導を促進することを明らかにするとともに、分化細胞が初期化されるメカニズムの一端を解明しました。 転写因子注3)は細胞の中で遺伝子の働きを調整することで、細胞の分化を促したり、反対に分化した細胞の初期化を促したり、また分化した細胞を直接他の細胞へと変化させることもできます。しかし、各細胞内では様々な転写因子が働いており、どのようにしてその細胞の機能が発揮されているのか、分化した状態が維持されているのか、解明すること