国内で現在感染拡大している新型コロナウイルスは欧州や北米から持ち込まれ、このウイルスが全国に拡散した可能性が高い、と国立感染症研究所(感染研)がこのほど発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者から採取したウイルスのゲノム(全遺伝情報)解析の結果だ。同研究所は中国・武漢市からの初期の感染はほぼ終息し、これを第1波とすると「現在は第2波」との見解を示した。 厚生労働省によると、29日段階で国内の感染者はクルーズ船の乗員乗客を含めると1万5000人に迫り、死者は448人になった。これらの数字はPCR検査による確認・報告数で、専門家の多くは実際の市中感染者はかなりの数に上るとみている。また米ジョンズ・ホプキンズ大学の集計によると、世界全体では感染者が317万人を、死者は22万人を超えた。 感染研・病原体ゲノム解析研究センターの黒田誠センター長らのグループは、国内の患者562人か