シリコンバレーでは、今年は人間の脳を解明する年になるといわれている。研究者の関心が高まる中、女性の脳を分析した本が現れた。Louann Brizendineによる The Female Brain である。彼女はカリフォルニア大学バークレー校で神経生物学を専攻し、エール大学で医学博士号をとり、その後ハーバード大学付属の精神医学センターで精神医学の訓練を受けた専門家である。長年、女性専門の精神科医として活躍している。著書を掻い摘んでまとめると次のようになる。 人間は約3万個の遺伝子を持っているが、男女でほとんど違いはない。性を区別する1%の遺伝子が違うだけである。近年PETや機能MRIの発達で、脳の内部を生体観察できるようになった。その結果、脳の構造、化学物質、遺伝子、ホルモン、機能において男性の脳と女性の脳には際立った違いがあることがわかってきた。 受精時に、女性はXXの染色体を持つのに対
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