新型コロナウイルス対策において、台湾で開発された「マスクアプリ」は国際社会の注目を集めた。この迅速な対応を可能にしたのが、地域の課題をITを通じて解決するエンジニア、「シビックハッカー」たちだ。近年、彼らの存在が台湾の政治のあり方を大きく変えている。 以前の私は、ウェブ上で「台湾」の文字が躍っていると、大急ぎで目を逸らした。日本好きと称する台湾人が日本を讃えたり、日本を仰ぎ見てくれる台湾は世界一の「親日国」だと言い立てたり、要するに、日本はスゴイ、と言いたがる一部の人たちのエゴを満足させるために台湾が利用されるといった内容を、あまりに多く見せられてきたせいだ。 それが近頃は、台湾関連の記事につい目が吸い寄せられる。おそらく、新型コロナウイルス対策のための「マスクアプリ」開発を牽引した人物が世界から注目されるようになった時期からだ。私は、オードリー・タンやタンのようなIT大臣を擁する台湾につ
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