前回のコラムで、80周年を迎えた福岡市内唯一の遊園地「かしいかえん」にまつわる“謎”について書いた。太平洋戦争直前の1938年にチューリップ園として造成され、その後41年には西日本新聞社の前身である福岡日日新聞の名前を冠した「香椎福日園」に。終戦11年後の1956年に遊園地「香椎花園」としてオープンしているが、その間のいきさつがよくわからない、という内容だ。 家族を連れて遊びに行くのに合わせて過去を振り返ったのだが、まず、調べが足りなかったことをお詫びします。記事公開後、かしいかえんを運営する西日本鉄道の広報課からあらためて連絡を受け、今年創業110周年を迎える同社の110年史編纂(へんさん)事務局を訪ねた。 「(かしいかえんの)『80周年記念フォトグラフ』に年表を載せていますよ」 社史の編集に携わり、このフォトグラフも手掛けた近代史研究家の益田啓一郎さんに教えていただいた。なんと入園券と