何と言っても年商300億円の若手社長である。「ネオヒルズ族」のようなゴージャスな風貌を予想していたら、待ち合わせのカフェに現れたのはビニール傘を差した好青年だった。 「弟の結婚式と講演会があって、久しぶりに日本に帰ってきました。タンザニアで取り寄せているマンガの〝続き〟が読めるのが嬉しいですね」 沖縄訛りでそう笑う姿は、どこから見ても何の変哲もないサラリーマンだ(失礼!)。しかしこの脱力感こそ、彼の大成功の秘訣なのかも知れない。 金城拓真、31歳。沖縄県北谷町出身、25歳でアフリカ東部・タンザニアに中古車を売るビジネスを始め、今では運送業社、建設業社、経営コンサル会社、広告代理店、鉱山経営など40を超えるグループ企業を束ねる億万長者だ。 「小さい頃から、ずっと『公務員』に憧れていたんです。朝仕事に行って、夕方に帰って来る父親の影響ですね。それがひょんなことからアフリカでビジネスをすることに