著: 玉置 標本 肉食用としてのイメージがないダチョウだが、その可能性を信じてダチョウ肉を宣伝・流通させる会社を9年前に立ち上げ、ついには自らがダチョウ飼育のモデルケースとなるべく、茨城県筑西市で牧場を始めた知り合いに会ってきた。 その加藤貴之さん(33歳)の考えでは、ダチョウは環境負荷が少なく、サスティナブル(持続可能)な家畜であり、食べて大変おいしいそうだ。そんなに都合がいい動物なら、すでにメジャーな存在となっていそうなものだが、現状ではワニ肉や大豆ミート、あるいは昆虫食よりもマイナーかもしれない。 ダチョウの魅力とはどんなものか、そして生産と消費が拡大しないのはなぜか。可能性と問題点をじっくり聞かせてもらった。 ダチョウ肉の可能性に掛けて、ダチョウ専門のPR会社を設立私が加藤さんと知り合ったのは今から7年前。当時26歳の青年だった加藤さんとお会いしたとき、「ダチョウの肉を売る人だけあ