【ワシントン=山口香子】米国防総省は14日、外国からのサイバー攻撃への対応方針を示す「サイバー軍事戦略」を発表した。 サイバー空間を、陸、海、空、宇宙と並ぶ5番目の軍事作戦領域と定義し、攻撃に対応する「戦力」の強化を提言している。 戦略を発表したリン国防副長官は、3月にサイバー攻撃によって軍需企業から2万4000点のファイルが流出する過去最大規模の被害があったことを明らかにして、「外国の諜報(ちょうほう)機関の仕業と思う」と指摘。「高度なサイバー能力はほぼ例外なく国家に属するものだ」とも語って、新戦略が国家によるサイバー攻撃に対応したものであることを強調した。さらに、「米国は深刻なサイバー攻撃に軍事的に対応する権利を有する」と述べ、通常戦力による報復も辞さない方針を明言した。