要旨 理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター創発ソフトマター機能研究グループの相田卓三グループディレクター(東京大学大学院工学系研究科教授)、宮島大吾基礎科学特別研究員と東京大学大学院工学系研究科の荒添弘樹大学院生らの研究グループ※は、環境に存在する湿度の揺らぎをエネルギー源として半永久的に駆動する薄膜アクチュエーター[1]を開発しました。 現代社会は主に化石燃料のエネルギーによって支えられていますが、その埋蔵量には限りがあります。そのため、持続可能な社会を実現するためには、太陽光、風力、地熱などの自然エネルギーを利用可能なエネルギーに変換・貯蔵する技術の開発が不可欠です。また、モバイル機器やウェアラブルデバイス[2]の発展が著しい昨今、コンセントなどに接続する必要のない、軽くて小さい動力源の開発も重要です。この動力源を実現するには、身の回りにある未利用のエネルギーを集め“その場で”