※本稿は、技術評論社刊『JAVA PRESS Vol.42』に掲載された記事「大規模プロジェクトにおける UML 活用の業」を加筆、修正したものです。JAVA PRESS 編集部の了承を得たうえで転載しています。 ※一切の転載をお断りします。 はじめに 筆者は,お客様の企業やプロジェクトのために UML を使った開発プロセスを策定したり,その実践をサポートする仕事が多いのですが,開発者の方がいざ UML でモデリングを始めると,ときには開発者のほうが行き詰まってしまうことがあります.このうちの大半は,UML やオブジェクト指向,そして開発ツールへの不慣れが原因ですが,一方で開発プロセスの策定時には予想していなかったケースで,どのように UML で表せばよいのかわからないために行き詰まっていることもあります.このような想定外のケースというのは,UML の教科書にはあまり取り上げられていないが