来年の米大統領選で再選をめざすドナルド・トランプ前大統領が、「不法移住はわれわれの国の血を汚している」といった扇動的な物言いを繰り返している。ナチ・ドイツを率いた独裁者アドルフ・ヒトラーを彷彿させるという反発が広がる一方で、「身内」の共和党から表立った批判は少ない。 トランプは16日、ニューハンプシャー州で開いた集会で、米国に大量の移民が流入していることに言及した上で、「彼らはわれわれの国の血を汚している」と発言。その後、自身のSNS(交流サイト)「トゥルース・ソーシャル」にも同様の内容を書き込んだ。ヒトラーは著書『わが闘争』で「過去の偉大な文明が滅びたのは、最初に生み出された人種が血を汚されて死に絶えたからだ」などと主張した。トランプはヒトラーになぞらえられる発言をここ数週間で少なくとも4回している。 ジョー・バイデン米大統領の陣営や歴史家は、トランプの言葉遣いとナチのプロパガンダ(宣伝