ITの世界でエンタープライズと言えば「企業向け」を指すことになっているが、どうも気持ちが悪い。「エンタープライズシステムはもう進歩しない。今、最先端はGoogleに代表されるクラウドです」と後輩に言われると、さらに気持ちが悪くなる。 後輩の発言が気に入らない訳ではない。むしろ、居心地が悪いと書いたほうがよいかもしれない。この違和感は、エンタープライズの訳語に「企業」を当てることに起因している。 エンタープライズを企業と訳すと、エンタープライズシステムは企業システムとなり、メインフレームで事務計算をしたり伝票を処理するといった、なんとも古くさい雰囲気が漂う。これに対し、Googleのように、企業ではなく、一般消費者を向いて作られたシステム(サービス)は自由度が高く、新しい感じを与える。ちなみにGoogleは社名ではなく、グーグル社が提供するサービス群の総称として使っている。 しかし、繰り返し