欧州の山々に生えている高山植物への温暖化の影響は、研究者たちが当初予想していたより深刻であることが、欧州13カ国の研究者でつくる国際グループが欧州の広い範囲で調査した結果明らかになりました。8日付の科学誌『ネイチャー・クライメート・チェンジ』電子版に発表しました。 研究グループは2001年と08年に、北は北極圏に位置するスカンディナビア半島の山岳地帯から南は地中海に浮かぶマルタ島の山岳地帯まで、欧州各地の17の領域にそびえる60の山々で森林限界より標高が高い場所に生えている植物を採取し、その変化を調べました。その結果、16の領域にある42の山々で、寒冷な気候を好む植物が生えていた場所に、温暖な気候を好む植物が生えるようになっているのが確認されたといいます。 一部の山では、草原が今後数十年のうちに低木が生える場所としてとって代わられる可能性があることがわかったといいます。 研究グループの中心
地球温暖化の影響で、緑豊かな南米アマゾン川流域が今世紀末までに乾燥化する恐れがあるとの分析を、国立環境研究所(茨城県)のチームがまとめた。世界有数の熱帯雨林が広がる流域は、野生生物の貴重な生息地となり、二酸化炭素を大量に吸収する「地球の肺」の役割を果たしてきた。生態系の悪化や温暖化の加速が懸念されそうだ。【関連写真特集】暖かな破局 刻一刻と進む地球温暖化 ◇国立環境研チーム分析 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、各国の研究機関が開発した20種類以上の計算方法を参考に、将来の気温や水資源量(降水量から蒸発量を除いた利用可能な水量)などを予測している。しかし、気温に比べ水資源量の予測は難しく、アマゾン川流域では湿潤になるという結果もあれば、減少して乾燥するという結果もあった。 チームは、世界各地で観測された水資源量の地域分布と、これらの計算方法の結果を比較。最も現実に近い結
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書は、「適応能力」を高めることによって社会生態学的システムの回復力を強化する必要性を認めている。日本には海洋の社会生態学的システムが数多く存在する。その1つが石川県にあり、私たちの研究はそのシステムに注目した。 日本海に長く伸びる石川県の沿岸部は、自然地理学、地誌学、地形学の面で異なる特性を帯びる、多様で対照的な数々の生態系から恩恵を受けている。北部(能登)から南部(加賀)まで、石川県の人々は沿岸および海洋の生態系と資源に頼る暮らしを営んでおり、漁業、観光、輸送、農業といった主要な社会経済的活動は、そうした資源に依存している。特に能登は日本有数の漁港がある地域 として称賛されている。 一般的に、石川県の気候は湿潤であると言える。夏は高温多湿で、冬は雨と積雪が多い。しかし、長年にわたる自然の作用と人為的影響が相まって、海岸線は深刻な浸食が
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