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ブックマーク / ourworld.unu.edu (17)

  • 数字で見る環境問題:1992-2012 - OurWorld 日本語

    世界人口70億人。二酸化炭素濃度350PPM。気温上昇2度。年間1300万ヘクタールの森林消失。 こうした環境の変化に関する数字を知っていることは重要だ。信頼できる最新のデータは、人間の生活を支える自然生態系の限界と利点を理解する礎となる。賢明で持続可能な解決法を編み出せるようになるには、私たちは複雑な環境問題を診断しなくてはならない。つまり、別の言い方をするなら、私たちがどこへ向かっているのかを知るためには、どこから来たのかを知らなくてはならないのだ。 しかし、あまりにも多くの政府系組織、非政府組織、研究組織が、重複しているのに対立し合うことの多い議題を掲げて、あまりにも多くのデータを提示しているため、数字の壁を打ち破るという課題はなおのこと困難である。世界中の市民にとって、特に企業やメディアが私たちの目を最も重要な情報から背けようと力を振るう状況において、どの情報が重要で、どの情報が重

    数字で見る環境問題:1992-2012 - OurWorld 日本語
  • 2100年以後の気候変動はどうなるだろうか - OurWorld 日本語

    化石燃料に頼る私たちのライフスタイルが生み出す二酸化炭素が、未来の何十億という人々が暮らす地球の気候を危険にさらしていることは周知の事実だ。しかし、「未来」というとき、私たちはどのくらい先を考えるべきなのだろう。2050年?2100年?それとも、もう少し先の2500年、もしくはさらにその先だろうか? 科学や政治の世界で使われている未来の気候予測は、たいてい2100年までのものであることにすでに気付いている人もいるかもしれない。その答えは簡単で、今後数世紀のあいだに温室効果ガスがどれだけ排出されるか、またそれがどれだけ気候に影響を与えるかを正確に予想するのは、不可能だからだ。 しかし、勘違いしてはいけない。これは、最も頻繁に引用される気候予測値の予測期間を越えれば、気候変動がなくなるという意味ではない。ショッキングな真実だが、気候変動はまだ始まったばかりなのだ。将来の二酸化炭素排出量がどうな

    2100年以後の気候変動はどうなるだろうか - OurWorld 日本語
  • 破滅に突き進む気候変動 - OurWorld 日本語

    たぶん、これからの5年間も、世界はこれまでどおり数多くの化石燃料発電所、大量のエネルギーを消費する工場、そしてエネルギー効率の悪いビルの建設を続けるだろう。世界的なエネルギー機構の詳細な分析によると、このまま行けば、世界的温暖化を安全なレベルに保つことは不可能になり、危険な状態につきすすむ気候変動を救う最後のチャンスも「永遠に失われる」という。 炭素を排出する建物が建設すれば、数十年はその建物から炭素の排出が続くのだ。エネルギー経済学における世界最高の権威は、この「ロックイン」効果が取り返しのつかない気候変動を生じさせる唯一の要因だと発表した。このような状態が今後5年間で一気に変わらない限り、その結末は悲惨なものになる。 「扉は閉じつつあります」と、国際エネルギー機関(IEA)の主席エコノミスト、ファティ・バイロル氏は言う。「とても心配です。エネルギーの使い方を今変えなければ、専門家が(安

  • 変わりゆく石川県沿岸の社会生態学 - OurWorld 日本語

    気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書は、「適応能力」を高めることによって社会生態学的システムの回復力を強化する必要性を認めている。日には海洋の社会生態学的システムが数多く存在する。その1つが石川県にあり、私たちの研究はそのシステムに注目した。 日海に長く伸びる石川県の沿岸部は、自然地理学、地誌学、地形学の面で異なる特性を帯びる、多様で対照的な数々の生態系から恩恵を受けている。北部(能登)から南部(加賀)まで、石川県の人々は沿岸および海洋の生態系と資源に頼る暮らしを営んでおり、漁業、観光、輸送、農業といった主要な社会経済的活動は、そうした資源に依存している。特に能登は日有数の漁港がある地域 として称賛されている。 一般的に、石川県の気候は湿潤であると言える。夏は高温多湿で、冬は雨と積雪が多い。しかし、長年にわたる自然の作用と人為的影響が相まって、海岸線は深刻な浸

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  • アフリカの都市が直面する人口増加の試練 - OurWorld 日本語

    ウガンダ中央部のムピジに住むJohn Baliruno氏は9人の子どもの父親だ。先週、彼は過去を振り返って、次のように語った。「大家族にしようと考えていたわけではありません。私もも家族計画の知識がなかったので、次々と子どもが生まれてしまったのです。今では全員にきちんとべさせてやることができません」 ウガンダの人口は3,450万人で、2050年までに3倍になると予測されている。45歳のBaliruno氏はウガンダの将来に不安を抱いている。彼はAP通信に次のように話した。「人口が増えて、環境が破壊されています。木が大量に伐採されて、今では調理に使う薪も十分にありません。近いうちに私たちは飢え死にしてしまうでしょう」 アフリカは世界で最も貧しく、最も出生率が高い大陸である。サハラ以南のアフリカの女性が生涯で産む子どもの数は平均5.2人だ。10億人のアフリカの人口は今後40年間で2倍以上の23

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  • 気候変動に強いラモンの木 - OurWorld 日本語

    地球規模の気候モデルは、中米では今後数十年に気温が上昇し、次第に乾燥していくことを示している。降雨量が減り、水分ストレスが高まり、頻繁に厳しい干ばつが起こるという。人口増加と気候変動により自然資源への需要が高まる一方、生態系の劣化により水不足と料不足はますます深刻となり、脆弱な立場にある人々と地域の生活環境を悪化させるという。 気候変動に適応するため、この地帯全域で森林を保護し再生するための対策が必要である。不可欠な生態系サービスを確実に得られるよう、自然の水循環の管理や料・原料の備蓄などを行わなければならない。 ラモンの木(学名Brosimum alicastrum)はクワ科に属する巨木であり、中南米全域、メキシコ、カリブ海域の海抜1500メートル以内の乾燥地帯、季節的に乾燥する地帯、湿地、拠水林に生息している。かつては豊富だったが、新熱帯区農業の登場に伴い、薪となり、一年生作物、牧

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  • 気候変動と戦う99%の私たち - OurWorld 日本語

  • カンボジアにみる水力発電の代償 - OurWorld 日本語

    世界全体のエネルギー需要が急増する中、ますます多くの水力発電ダムが建設されている。なぜなら水力発電は、水源に恵まれた国では実効性のある「グリーンな」選択肢だからだ。理想的な条件下なら、ダムはエネルギーの安定供給を確保できるだけでなく、雇用を増やし、その近隣に住む人々の生活条件を向上させることも可能だ。 当然のことながらダムの建設は、周囲の生態系やダムの影響を受ける地域の人々の生存や人権への影響について、深刻な懸念を引き起こしてきた。 代償を伴わないダムは決して存在しない。だからこそ、水質の悪化や土壌劣化、ランドスケープに与える物理的変化、河川の自然な流れを止めることによるネガティブな影響といった問題について、活動家も科学者も政策立案者も一様に議論してきた。 ところが、ダムの上流や下流のコミュニティーにおける料不足とダム建設には強い関連性があるにもかかわらず、料安全保障と水力発電という、

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  • 中国の新たなGDPモデル - OurWorld 日本語

    中国の環境改善を目指すあらゆる試みの中でも、牛文元氏が開発している統計の再評価ほど奥深く、潜在的に重要なものは他にないだろう。 上級エコノミストで政府顧問でもある牛氏は、データを基に少しずつ、汚染された自国のクリーンアップを図り、その過程で政治的リーダーたちをGDP成長への執着から脱却させようとしている。それは困難な課題である。8年前、牛氏は環境負荷を中国の経済発展の評価に組み込む「グリーンGDP」を導入しようとして失敗した。 彼の提案は地方のリーダーたちにつぶされた。彼らは、環境への損害コストが評価に取り入れられた結果、管轄地域のGDPの伸び(そして出世の可能性)が損なわれることを恐れたのだ。くじけることなく牛氏は、新しい「GDPクオリティー指数」とともに再び戦いに挑んだ。この指数は、経済を規模によってではなく、持続可能性、社会的公平性、生態学的影響によって評価するものだ。 この指数は今

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  • 世界中で愛され(すぎ)る寿司 - OurWorld 日本語

    私が育った1980~90年代の日では、寿司は大事な来客やお祝い事がある時にだけ饗されるご馳走だった。月に一度べられるかどうかさえやっとで、今日のように毎週なんてことはまずありえなかった。 そんな無垢な時代が過ぎ、海外旅行をするようになって、私もアメリカの地元のスーパーマーケットの作り置きの寿司をべるのが習慣になった。東京でも、友達との安くて早い事といえば、回転寿司が私たちのお気に入りだ。寿司を載せたベルトコンベアが店内を回り、客が自分で好きな寿司を取ってべるファストフードスタイルの寿司レストランである。実のところ、寿司が手頃な価格で手軽にべられるようになり、高級寿司屋に足を踏み入れた回数の何倍も、私は寿司をべている。 大の寿司好きである映画製作者マーク・ホール氏は、2004年にポーランドで寿司屋を見つけた時に、寿司人気が世界中に拡大していることを知った。数年後、同氏はドキュメ

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  • 人工の浮島に望みをつなぐ - OurWorld 日本語

    海面の上昇があまりに早く進行しているため、太平洋の小国キリバスは10万人の住民を人工島に移住させることを検討している。先週開幕した加盟16カ国による太平洋諸島フォーラムで、アノテ・トン大統領は極端な解決法が必要で、現在、「海底油田の掘削リグに似た人工島」に約20億ドルの拠出を検討していると語った。 「そのモデルを見た時には、SFのようだと思いました。まるで宇宙の話のようだと。とても近代的で当に国民が住めるのかとも思います。でも孫の世代のために、一体何ができるでしょうか。家族とともに水没するしかないとしたら、あのような掘削リグに飛び乗りますか?答えはイエスでしょう。選択肢が減っていく中、私たちは残りの選択肢をすべて検討しているところです」 キリバスだけではない。ツバル、トンガ、モルディブ、クック諸島、ソロモン諸島はいずれも海面上昇に悩まされており、海岸堤防の費用捻出も難しい。キリバスでは既

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  • 地域住民の管理が森林破壊を食い止める - OurWorld 日本語

    国際林業研究センター(CIFOR)によると、イングランドとほぼ同じ面積に当たる1300万ヘクタール(3200万エーカー)以上の森林が、世界全体で毎年消失している。世界で管理されている森林のうち、地域住民が管理する森林は今では8パーセントを占めており、ラテンアメリカの森林では20パーセントにまで達している。 最近発表された研究によると、地元レベルで自主的に規則を制定する方が、よりよい森林管理と生活の向上につながるという。 『Forest Ecology and Management(森林生態学と管理)』誌で発表された新たな研究は、保護区とコミュニティー管理による森林の消失率を比較している。そして森林破壊の減少という点で、コミュニティー管理による森林は厳重な保護下にある森林と少なくとも同等か、時にはより優れていることが判明した。 国際林業研究センター(CIFOR)によるプレスリリースで、論文の

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  • 本当は笑い話ではないピークオイル - OurWorld 日本語

    米国のケーブルテレビチャンネル、コメディ・セントラルで深夜に放送している風刺番組、 ザ・デイリー・ショーは、長期にわたり驚異的な人気を博している。その理由として考えられることを1つ挙げるなら、それは近年、政治が実際に目もあてられない状況になっていて、笑い飛ばしでもしなければ、とても正気ではいられないということだろう。 私たちがこういったニュース番組のパロディを必要とするのはうっぷん晴らしのためと言えるが、それと同時に、今、何が起こっているのかについて、非常に興味深い見方を示してくれるからでもある。ザ・デイリー・ショーは、今日の米国および世界でよく見られる政治を取り巻く偽善について、優れた批判を繰り広げている。 番組を毎回見ている視聴者のほとんどは18歳から49歳の年齢層の人たちだが、その多くにとって、デイリー・ショーとそこから生まれたコルバート・レポートは、唯一の(あるいは少なくとも最も信

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  • 食料不安と紛争のワナ - OurWorld 日本語

    戦争に揺らぎやすいソマリアで今も続いている飢饉は、暴力的紛争と料不安の関連性について多くの推測を呼んだ。評論家の中には、エジプトやチュニジアで今年起こった政治革命と料価格の記録的な高騰を結びつける者もいる。 国際連合世界糧計画(WFP)のPolicy, Planning and Strategy Division(政策、計画および戦略部門)が発表した最近の報告書は、料不安と、政治的紛争(例えば革命や社会不安)と暴力的紛争(例えば内戦や国家間の戦争)の両方との関連性を分析している。さらに下記で考察するように、平和を取り戻し社会資を築くような料援助を各国政府と国際社会が提供できる方法を挙げている。 「Food Insecurity and Violent Conflict: Causes, Consequences, and Addressing the Challenges(

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  • 石油汚染の洗浄作業に30年 - OurWorld 日本語

    ニジェール・デルタ地帯を過去50年にわたって荒廃させてきた原油流出に関する国連の報告書は、今後の洗浄作業には10億ドルの費用と30年の時間がかかると予想している。 国連環境計画(UNEP) は、シェル社、その他の石油採掘企業がニジェール・デルタの1000平方キロメートル(386平方マイル)のオゴニランドを組織的に汚染し、その結果人体と野生動植物に甚大な影響を及ぼしたと発表した。 UNEP事務局長は、ナイジェリア人は経済成長に対して石油産業がもたらした「高い代償」を支払ったと語る。 UNEPの オゴニランド研究のうち一部伝わったものをまとめると、この地域の汚染に関して最初に大々的な科学調査を行ったのはガーディアン紙だった。オゴニランドの石油洗浄作業には10億ドル(780億円)が必要で、環境を再生するには25年から30年かかるとしている。洗浄作業に必要な資金のほとんどは石油会社が支払うこととな

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  • シェル裁判とエコサイド撲滅の機運 - OurWorld 日本語

    住民の長年の奮闘が実り、ついにオランダの巨大石油会社、シェル社はニジェール・デルタ地帯で引き起こした大損害に対する法的責任を取ることになった。同地帯では、推定1000万ガロンにのぼる原油流出が起きている。 ロンドンで起こされた集団訴訟で、シェル社は、ボド・ボニー・トランスニジェール・パイプラインが2008年に破損したことの全責任を負うことになった。なお、コートジボワールの地域住民とロンドンの法律事務所も同様に、石油会社に責任を認めさせた。 このような判例はおおいに喜ばしいことだ。しかし、こうして勝訴しても、ニジェール・デルタ地帯のコミュニティと自然環境が、社会および環境の両面で不当な行いに苦しめられた数十年を取り戻すことはできない。 悪事の償いがなされている間、法律は事後対策として行使されているように見える。ニジェール・デルタ地帯がかつての姿の片鱗を取り戻すまでには数十年もかかるだろう。こ

    シェル裁判とエコサイド撲滅の機運 - OurWorld 日本語
  • モンサント社の綿花事業における失態 - OurWorld 日本語

    下の指から首周りの縫い目に至るまで、アメリカだけで、世界の綿の25%が主に衣服や家財道具に消費されている。綿花の種を世界で最も多く供給している会社が (いくつかの綿生産国で綿花市場シェアの8割~9割を占有) 、主に料関連の会社だと知って驚く人は多い。朝パンツをはく時に、モンサント社(以下、モンサント)のことを考える人はほとんどいないだろう。 1996年に紹介されて以来、モンサントの遺伝子組み換え(GE)綿は、まるで夢のような話に思われた。それは遺伝子に組み込まれた殺虫成分によって、害虫であるオオタバコガの幼虫から自らを守り、農家は殺虫剤の費用を削減することができ、強力な化学物質を何トンも散布する必要もなく環境にやさしいという宣伝文句だった。それまで危険な殺虫剤を使用し、除草のため土を耕していた農民たちは、土壌の侵や肥料の流出を減らす化学除草剤「ラウンドアップ」による不耕起栽培に移行し

    モンサント社の綿花事業における失態 - OurWorld 日本語
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