みなさん、こんにちは。内田樹です。 『下流志向』韓国語版お買い上げありがとうございました。 この本は以前に一度韓国語に訳されて出版されたのですが、その後絶版になっていました。 出版当時、韓国に留学していた大学の教え子が「韓国のネットに載っていたこの本の書評」を訳して送ってくれました。好意的な書評は少なかったように記憶しています。だからこそすぐに絶版になってしまったのでしょう。 その絶版になった本が新訳で出ることになりました。これはかなり例外的なことだと思います。いったいこの本をとりまく状況のどこが変わったのでしょう? ひとつは、僕の本が続けて韓国語訳されて、ある程度安定的な読者ができたことだと思います。もちろん、せいぜい数千人というサイズの読者層ですが、それでも、それだけの読者が見込めるのなら、出しても商売になる。 もちろん、それだけではありません。というのは、他にいくらも本があるのに、出