徹夜もいとわない熱意で研究を牽引する、オミックス基盤研究領域の領域長、林崎良英に理研完全長cDNAプロジェクトの話を聞きました。(聞き手:西川実希) 医師にできること、医療技術にできること 林崎さんは医学博士ですが、臨床で患者さんと向き合うことを選ぶ医師が多い中で、基礎医学を志したのはどのようなきっかけだったのですか? 医学部5年のとき、忘れられない経験があったんですよ。ちょうど、うちの姉が出産しまして、無事出産したと喜んでいたところに、姉から心配そうな声で電話がかかってきた。「赤ちゃんが病気だ」って言うんですよ。駆けつけてみたら、先天性甲状腺機能低下症。甲状腺の機能が何らかの理由で悪く、ホルモンレベルが低い新生児の病気やね。甲状腺ホルモンの分泌量(活性)が不十分で、新生児黄疸とか便秘とかいろいろ症状は教科書に書いてあるけど、小児科医も非常に見落としやすい疾患として知られていました。何もし
八尾先生は、早くからバイオインフォマティクス及びシステムズバイオロジーに力を入れ、最近10年ほどは、世界中を飛び回って、最新の研究動向をレポートしています。今日は、シーケンシング技術とその応用プロジェクトについてうかがいました。 ヒトゲノムプロジェクトで「終わった」ものと「はじまった」もの 昨今のDNAシーケンサーの発展は、驚くべきスピードで進んでいます。技術開発を牽引したのが、米国を中心とする1000ドルゲノムプロジェクトですが、そもそも、1000ドルゲノムっていうアイディアはどこからきているのでしょうか? 「1000ドルゲノム」のアイディアが最初に出されたのは、2002年10月ボストンで開かれたワークショップです。「長期ターゲットを定めて、技術開発しよう」と、C. Venterが言い出したのです。当時としてはとてつもない目標設定で、ほとんど遊びみたいな感覚だったんじゃないですか。なにし
原発や放射線関連の話題をブログで触れると面倒なことになるのでこの記事はメルマガに書こうと思ったが、社会的な意義を考えてやっぱりブログに書くことにした。 先日、琉球大学のグループにより、福島第一原子力発電所から飛散した放射性物質の影響によりヤマトシジミというチョウに奇形が生じている、という旨の研究結果が報告された。 チョウの羽や目に異常=被ばくで遺伝子に傷か−琉球大: 時事ドットコム The biological impacts of the Fukushima nuclear accident on the pale grass blue butterfly: Scientific Reports 時事ドットコムのニュース記事にでていた以下の研究者のコメントには激しい違和感を覚えざるをえない。 大瀧准教授は「影響の受けやすさは種により異なるため、他の動物も調べる必要がある。人間はチョウとは
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