『逃亡日記』(吾妻ひでお著・日本文芸社)より。 (吾妻ひでおさんが自らのアシスタント時代を振り返って) 【インタビュアー:一般の認識だとその時代というのは、劇画の大ブームの中で手塚先生が対抗して『COM』の運動ができたみたいに思われてますけど、その辺の劇画と漫画の関係性はどうなんですか? 吾妻ひでお:ああ、劇画派、漫画派っていうのはあったね。明確に。 インタビュアー:吾妻さんはもちろん……。 吾妻:オレは漫画派で。劇画やっているやつは頭悪いって思ってた(笑)。 インタビュアー:佐藤プロに行った人は劇画派ですよね。 吾妻:彼は桑田次郎さん風の絵柄だけど、他のマシンガンを描いてるほうね(笑)。そういう絵を描いているやつは頭悪いって。 殺し屋ばっかり出てきて拳銃の撃ち合いして、眉毛異常に太いし。知能低いと思ってた(笑)。 当時は喫茶店のモーニングサービスに間に合うように行って、パンと卵を食べて、