沖縄名物の「海ぶどう」。だが、海にいるその海藻をよく見てほしい。つぶつぶの海ぶどうの間に、緑色のケープをまとったかのようなウミウシが完璧に隠れていることがある。 驚異的な擬態をするこのウミウシは、数十年にわたり1種しかいないと考えられていた。しかし、最新の研究によって、実は1種ではなく5種いること、それらは独自の遺伝的性質をもつ新たなグループであることが判明した。(参考記事:「キリンは1種でなく4種との報告、遺伝子解析で」) 藻類に擬態するウミウシ、Sacoproteus smaragdinus。長年、アオモウミウシ属と考えられてきたが、新しく記載されたウミウシ4種と共に新属に移された。(PHOTOGRAPH BY LEENA WONG)