子ども政策の司令塔として新たにつくる省庁名を、政府・与党は「こども家庭庁」とすることで一致した。当初、政府が自民党側に示していたのは「こども庁」だった。名称が突如として変わった背景に何があったのか。 15日午後、自民党本部7階の会議室。「こども・若者」輝く未来創造本部などの合同会議で、座長を務める加藤勝信・前官房長官がこう理解を求めた。 「子どもは家庭を基盤に成長する。こどもまんなか政策を表現しつつ、『こども家庭庁』とさせてほしい」 会議では「こども庁」のままで行くべきだとの意見もあったが、「『こども家庭庁』とすべきだという意見が大半だった」(出席したベテラン議員)という。合同会議は最終的に、「こども家庭庁」とする案を了承した。 菅前政権下で、子どもを中心に置いた社会をめざして持ち上がった「こども庁」の構想だったが、岸田政権で急転直下、名称が変わった。背景にあるのが、子育ては家庭が担うべき