地球の自転速や自転軸の位置は、太陽や月といった外部からの重力の影響のほか、地球内部の要因(不定期で起こる巨大地震に伴う地殻変動や大気・海の流れの季節変動など)によって絶えず細かく変動している。このことは、/.Jでも過去に何度か記事として取り上げられている。(直近の記事では「東日本巨大地震の影響で地球の自転が速まる」) たとえば、主に海水温や塩分濃度による海底圧の変化、大気の流れによっておこると考えられているチャンドラー揺動では、地軸のブレが地表面での長さにして10m前後と、かなり大きな変動量となって現れる。このくらいになるとGPSによる測位でも無視できないくらいのズレなので、ズレの原因となる自転のブレはきちんと把握しておきたい。 しかし、そもそも我々の住んでいるこの地球そのもののブレは、どのように測定すればよいだろうか。なにしろ、人類が使える観測装置は概ねこの惑星上にあり、それらはいっせい