25年間、僕はフリーライターとして取材の仕事をしてきた。 前半は児童虐待・家出・自殺・ひきこもり・精神科医療・貧困化などの社会的課題を中心に取材し、後半はそれらの社会的課題の解決を試みるソーシャルデザインやソーシャルビジネスを中心に取材してきた。 それに伴う相談事業も手がけてきた。 そうした経験の中で、社会的課題を解決できる仕組みを作るには、その課題によって一番苦しんでいる当事者のニーズを最も優先して知る必要があることを思い知らされた。 古い考えで解決の仕組みを考えても、結局は当事者の周囲の人間たちを安心させるばかりで、当事者自身にとっては満足度の低い結果しかもたらさないことに気づかされたのだ。 ここでは、数ある社会的課題の中でも、日々深刻さを増しているものの一つである「長期のひきこもり」について思うところを書いてみよう。 まず、ひきこもりをめぐる何が、解決を必要とする「課題」なのか? そ
![■長期化するひきこもり当事者の「その後の人生」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/60dc6176b79ea44e33eb3e92da547d665f4ddea1/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2F4.bp.blogspot.com%2F-7aZwCGoRDEE%2FVrISS215hSI%2FAAAAAAAAN-c%2FR3vg46d_Dww%2Fw1200-h630-p-k-no-nu%2F1279014542_1.jpg)