年間約9兆円を売り上げる中国の超巨大企業、華為技術(ファーウェイ)。最近ではアメリカ当局が同社の副会長を起訴し、「米中紛争」にもなっている通信機器の大手です。どんな会社で、何がそれほどまでにすごいのでしょうか? 「ファーウェイの技術と経営」という著作があり、同社を10年以上研究している大阪市立大客員研究員の今道幸夫さん(67)に解説してもらいました。そこには、破格の給料で人材を集める同社の戦略がありました。 ――ファーウェイには「通信機器大手」という説明がつきますが、どんな会社なのか、いまいちイメージが湧きません。日本でいうと、どの企業をイメージすれば良いでしょうか。 「ファーウェイはまず、電話交換機の製造で大きくなりました。日本でいうと日立製作所やNEC、富士通でしょうか。ファーウェイはそれにとどまらず、今ではスマートフォンを作っています。その面ではiPhoneを作る米アップルのような会