【8月27日 AFP】イラク北西部にあるカンケ(Khanke)避難民キャンプ。風通しが悪く、薄暗いテントの床で、ライラ・シェモ(Layleh Shemmo)さんはピンクの花柄の布を素早く手繰り寄せながらミシンで縫い合わせた。少数派ヤジディー(Yazidi)教徒で、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の凶行を生き延びたシェモさんは、離散した家族のために縫い物で生計を立てている。 左手に入れた「Kero」という文字のタトゥーに目を落とす。夫、ケロさんの名前だ。ISがイラク北部シンジャル(Sinjar)一帯で暴虐の限りを尽くした5年前から行方が分からなくなっている。 当時、ヤジディー教徒の男性たちはISに大勢、殺害された。少年たちは子ども兵士にされ、女性たちは「性奴隷」として売られた。生き延びた人々は、ぼろぼろの避難民キャンプに次々に流れ込んだ。彼らは今もシンジャルへは帰れずにいる。ISはヤ
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