“報道機関への不信感”はZ世代で特に根強い このことは現在、大学で「報道」つまり「ジャーナリズム」を教えている筆者にとっても切実な問題でもある。「新聞学科」というジャーナリズムを自ら学ぼうと入学してくる若者たちでさえ、「報道の理屈」や「ジャーナリズムの論理」を疑問視して、報道機関への不信の姿勢が根強いのである。特にZ世代と呼ばれる、生まれた時からネット環境がある中で育った世代は不正なものに対するアレルギーは他の世代以上に強いと感じる。 そうなるとそうした人に向けて、なぜこうしたアンフェアな報道でもする必要があるのかをいちいち説明していくほかはない。桂田社長をカメラが追いかけ回して問いかけるのも、無断で録音された音声を放送して報道するのも、彼が乗客の安全性をどこまで考えていたのか、あるいは考えていなかったのかは重大な要素だと考えるからだし、それに対して行政などの規則や指導がどこまで効果があっ