電子書籍の海賊版対策などを検討する「電子書籍と出版文化の振興に関する議員連盟」(会長=河村建夫元官房長官)は29日、参院議員会館で総会を開いた。 この中で、文化庁の文化審議会が検討している電子書籍に対応した出版権について、紙の出版物を対象にした現行の出版権を電子書籍にも拡張する「総合出版権」の新設を目指すとの方針案が示された。 この問題について、出版社側は議連の方針案と同じく出版権の拡張を求めているが、経団連などは電子書籍ビジネスへの新規参入を促すため、紙の出版権とは別に「電子出版権」を新設するよう要望。文化審議会の小委員会が9月にまとめた中間報告は両論併記で、結論を先送りした。