エイベックス・グループ・ホールディングスが著作権管理会社のイーライセンスとJRC(ジャパン・ライツ・クリアランス)を傘下に収めたというニュースは衝撃的でした。そして、当然予想されたことですが、エイベックスが自社系の楽曲の管理をJASRACから引き上げるという動きも出てきました。言うまでもなくエイベックス系アーティストの楽曲は相当な市場競争力がありますので、音楽著作権事業におけるJASRACの事実上の1社独占体制の崩壊が現実的になってきました。 一般に自由で公正な競争は顧客にとってメリットをもたらします。顧客に選択の自由があれば商品やサービスの提供者は切磋琢磨し、品質や価格性能比を向上させていきます。音楽著作権管理についても同じことが当てはまるのでしょうか? ここで注意したい点は、今エイベックスがJASRACから楽曲を引き上げて自社グループ管理にしようとしているのは演奏権以外である点です。つ