松竹は2016年に歴代2位となる興収187億円を記録した。高い評価の半面、興行的・収益的に厳しい作品もあった15年から一転、ヒットを最優先した16年は10億円超が8本、20億円超が3本。これは松竹の最多本数であり、ある程度、狙いどおりの結果を残すことができた。一方で、勝負作が予想を大きく下回るなど課題が見えた1年でもあった。 打率を高めつつある松竹にとって、次なる課題はヒットのボリュームを高めること。17年はその可能性を感じさせる作品も複数用意した。 数年前から自社企画製作に力を注ぐ松竹。その旗振り役を担う大角正常務取締役映像本部長(=写真)に、17年ラインナップの狙い、今後の企画製作の方向性などを聞いた――。 10億円8本、20億円3本 ――2016年は年間興収が187億3986万7257円、前年比61.9%増でした。率直な感想をお願いします。 大角 うちは200億円を超えた04年(20