数年前にビュット・オ・カイユの蚤の市で安く手に入れた椅子。 素材は鉄。マレ・ステヴァンス1928年のオリジナルです。 先月、リール郊外のクロワにマレ・ステヴァンスが設計したカヴロワ邸を見に行った。修復中で敷地の端っこから眺めただけだったけれど、門の脇に管理人のための家があった。小さい(といってもわが家よりずっと大きい)けれど本屋と同じ造りだから、この地方で作られた黄土色のレンガの外装や、入口の庇の曲線、張り出した2階の窓の構成などを間近に見ることができた。 1920〜30年代の近代建築をリードした建築家ロベール・マレ・ステヴァンスは、当時、ル・コルビュジエと並ぶ存在だった。フランスではかなり有名です。でもその仕事は、個人の住宅建築や、博覧会の展示館、商店の内装、映画の装置などが中心だったから、世界的にはそんなに知られていない。 シンプルな箱形が基本だけれど、凸凹で陰影をつけたり、アール・デ