戦後、前衛短歌運動を推進するなど、現代短歌の表現に大きな影響を与えた歌人の岡井隆さんが10日、心不全のため東京都内の自宅で亡くなりました。92歳でした。 塚本邦雄さんや寺山修司さんらとともに前衛短歌運動を推進し、現代短歌の表現に大きな影響を与えました。創作のほかにも、斎藤茂吉の評論をはじめ、日本の古典文学である短歌の理解を深める活動に携わってきたほか、歌会始の選者や京都精華大学の教授を務めました。 平成8年に紫綬褒章、平成16年に旭日小綬章を受章し、平成28年には文化功労者に選ばれています。 岡井さんは90歳を超えても創作活動を続けてきましたが、親族によりますと、ことし春ごろから体力が弱まり、10日昼ごろ、心不全のため、東京都内の自宅で亡くなったということです。