米フロリダ州のキリスト教会が、米中枢同時テロから9年となる11日にイスラム教の聖典コーラン約200冊の焼却を計画している問題で、同教会のテリー・ジョーンズ牧師は8日、記者団に「計画を中止する考えはない」と語り、焼却を強行する考えを示した。 これに対し、イスラム教国リビアのトレキ国連総会議長は8日、焼却計画に「深刻な懸念」を表明し、非難する声明を発表。国連アフガニスタン支援団(UNAMA)のデミストゥラ代表も同日、懸念を示し、この問題をめぐる波紋が拡大した。 トレキ議長の声明はコーラン焼却について「異なる宗教や信仰の間に憎悪や差別を引き起こし、文明、宗教間の衝突を増大させる恐れがある」と指摘。ジョーンズ牧師の主張は「反動的な考え方で、人類を(中世の)宗教裁判の時代に逆戻りさせる恐れがある」と批判した(共同)