「アニューラ・エクリプス」 2007 パリを拠点に世界的な活動を続ける写真家オノデラユキの展覧会『オノデラユキ 写真の迷宮(ラビリンス)へ』が東京都写真美術館で開催されている。 「古着のポートレイト」 1994-1997 まず通常の写真展のつもりで今回の展覧会に行くと驚く人もいるかもしれない。彼女の作品はそのどれもが所謂「写真」という概念を超えているからだ。 例えばカメラ自体に細工をして作品を創ったり、ある時は様々なコラージュ手法を駆使したり、またある時は写真を仕上げるために自分の手で油彩したり。彼女の頭の中で熟成されたそのアイディアを実現するために取られる方法は驚くほど様々で、各作品の解説を読みながら作品を観ていくと唖然とすることが多い。 「真珠の作り方」2000-2001 例えば初期の代表作品といわれる「古着のポートレイト」はパリのアパートから見える空を背景にフランスの美術家クリスチャ