【エキスパートEye】 著者である宮城文は、私の祖母の母、つまり曾祖母にあたります。 私は幼い頃に両親が共働きということもあって祖父母宅で過ごすことが多かったのですが、文ばあさんはその隣の家に住んでいたこともあってよく遊びに行っていて、私は曾孫の中では最も可愛がられていた立場だったと言えます。 幼心にも文ばあさんと過ごす時間は面白く、いつもためになる話をしてくれていた印象が今でも記憶に残っていて、実家には幼い頃の私がまとめた「文ばあさんから教えてもらったことば」というノートが残っています。 このように幼い頃の僕にとってはとても優しいおばあさんであったわけですが、文ばあさんが亡くなってしばらく経ち、私自身が大学で民俗学に興味を持った時に、改めて偉大さを知ることになります。 「八重山生活誌」の書籍を実家から送ってもらい、初めてその本にちゃんと触れることで、この本の民俗学における重要性に気付いた