「東大を出たのに何をやっているんだ」「せっかく一流企業に入ったのにこんなことで本当にいいのか」……。 20数年前。会社をやめてプータロー生活をはじめたぼくに対して、友人たちは口々に説教した。企業戦士としてバリバリ仕事をしている連中だったから、働き盛りの30代、40代を仕事をせずに過ごす生き方を受け入れられなかったのだろう。 ぼくの年収は、約100万円。日本新党の立ち上げに関わった一時期を除けば、会社をやめてから、親が遺してくれた古マンションの賃貸料でやりくりしてきた。 国民年金保険料や国民健康保険料、NHK受信料、住居費などを支払うと、1カ月間で使える食費、光熱費、通信費、交通費などの生活費は、3万円。1日3食の食費は、500円。当初、月の生活費は8万円ほどだったが、それではプータロー生活の継続が難しい。そこで、5万円、3万円と徐々に落とした。 だが、ムリをして切り詰めているわけではない。