消費税増税を柱とする社会保障・税一体改革関連法案の参院採決を前に政局が混迷するなか、経団連の米倉弘昌会長は8日、「党利党略に走らず、国の将来のために3党合意に基づき法案を早期に成立させてほしい」と厳しく批判した。東京都内で記者団の質問に答えた。 米倉会長は法案が成立しなければ「わが国の財政に対する(諸外国や投資家の)不信を招く」と指摘。自民党が求める総選挙については「野田(佳彦)総理のほうから、成立した暁に国民の信頼を再度確認する選挙は十分考えておられると思う」と述べ、まずは法案成立を優先すべきだとの考えを示した。 また、「国会の先生方は行政改革とおっしゃるが、一番重要なのは立法府の改革だ。こんな国会なら議員の数は半分以下でいい」と“決められない政治”への憤りをあらわにしていた。