【9月1日 AFP】エジプトの流血の事態、シリアの内戦、チュニジアの政治的行き詰まり──アラブの春が混乱をもたらしたのは、この地域の新たな政治的階層が成熟していないためだと、専門家たちは指摘している。 2011年の民衆蜂起によってエジプト、リビア、チュニジアを長きにわたって支配した独裁者が一掃されたとき、スムーズに政権を移行して新しいスタートを切ることへの期待が高まった。 しかしエジプトとチュニジアにおける今年の暴力やシリアの内戦は、アラブ世界がいまだにしばしば死者を出すような政治的混乱にむしばまれていることを示した。 英シンクタンク・国際戦略研究所(International Institute for Strategic Studies、IISS)の中東専門家、エミール・ハケーム(Emile Hokayem)氏は、「アラブ諸国は大きく荒れる変化の時代に入ろうとしている。国内の暴力、二極