かれこれ20年近く前のことである。千歳川放水路計画というのがあった。日本海に流れる石狩川の水を大雨などで水位が上がった時に、千歳川を通して太平洋に流そうという計画である。閣議決定までされた日本最大の河川事業であった。私たちは環境破壊が起きると反対運動を進めた。結果としてこの無謀な土木事業は中止になった。 反対運動と同じ会場で翌日開発側の講演があるというので、一日伸ばして札幌に留まって聞くことにした。驚いたのは前日の放水計画反対の会場は、色とりどりの人が様々な格好をして多様な世代の男女が集まっていたのに比べて、推進派はほとんどがスーツを着た男性ばかりであったことである。関係企業が動員したのであろうが、この二つの集会の違いはずっと心から消えることがなかった。 そして今年、全く同じ光景をネットを通じてみることになったのである。北海道衆議院五区の補欠選挙である。野党共闘が話題になった無所属候補の池