宇野 なぜ今「ガンダム」なのかという話からしたほうがいいと思うんですね。『00』の映画や『UC』のDVDなど、ファンは「ガンダム」の近況を知っていますが、一般的には『ガンダム』(1st)は懐かしアニメの部類。なのに、なぜ30年以上経っても語らなければいけないのかと。僕は31歳ですが、中高生時代、「ガンダム」は”終わったコンテンツ”と言われていました。あれは80年代のアニメブーム時代のコンテンツで、1st~『Z』で基本的には終わっている。その後、「SDガンダム」シリーズで玩具としては生き残っていたけれど、新作アニメはヒットせず、アニメブームの中核でもなく、富野監督の存在すら忘れ去られていく。それが、『新世紀エヴァンゲリオン』がブームになった頃、庵野秀明によって富野ガンダムが注目されるようになり、関係書籍も増えてきた。そして99年に『∀』が放映され、ゼロ年代になってからは『SEED』が放映、「