1. 方言か別言語か? 沖縄で話されている言語を日本語の一方言とするか、別の言語とするかは、学者によって意見が異なるそうです。言語学では、互いに意志の疎通が不可能なほど異なった二つの言語は異なった二つの言語である、と定義されますが、方言か、別言語かは、実は、言語学ではなく「政治」で決まります。 お互いに意志の疎通が可能なほど類似しているのに、国家が異なるために別言語とされている例がある一方(北欧の言語など)、互いに通じないほど異なっていても、同じ国家に属するが故に、方言とみなされる言語(中国語など)の例は数多くあります。 意志の非疎通性を以って異なる言語とする定義に従うと、言語AとB、BとCの間では通じるのに、AとCでは疎通が困難な場合、AとCが異なる言語で、BはAとCの方言と定義される事になりますが、例えばBがロシア語のような「有力国家」の言語である場合、ロシア語を「方言」とする学者は、