■生きる意味の重大性へ繋がる 「愛国心」と言うと一部の人はすぐ太平洋戦争の時のことを引き合いに出します。これは大きな間違いで、今日本で一番欠如しているのが、この愛国心なのです。愛国心がなければ、愛郷心もなく愛家族心もできないわけです。大家族から個々の小家族になり、共働きやそれに伴うカギっ子、そして現代の孤独死へと流れていっているのは、米国式個人主義から出たと言われていますが、私は愛国心が意図的に悪者にされ、消されたからだと思います。愛国心とは、国を守るために戦争すると決めつけ、国民を洗脳し続けた結果です。東日本大震災で喧伝(けんでん)され流行語にもなった「絆」も今やその存在も危うくなっています。そんな風潮の社会に喝(かつ)を入れてくれたのが、本書です。 「愛国心は、普通の生活の中にあるべきで、決して特殊なものでない」と言うのが本書の趣旨です。こう断じ、論ぜるのは著者だけでしょう。帯に書かれ