5日午前、尼崎市の阪神尼崎駅北側の繁華街にタヌキがいるのを、近くの住民が見つけ、市に通報した。体長約60センチで、雑居ビルと駐車場のコンクリートブロックとのすき間約20センチに身を縮めており=写真=、商店主らは「都会の片隅で寒さをしのいでいるみたい」と見守っている。 県などによると、昨年12月15日にも近くでタヌキの目撃情報があり、県が調査したが、確認できなかった。近くに住む飲食店経営の男性(41)は「正月からよく見る。餌を探しに行くのか、夜になると、姿が見えなくなるが、昼間には戻っている。早く森に帰れればいいが」と話していた。 県森林動物共生室は「住宅開発で取り残された郊外の小さな森などに住むタヌキが迷い込んだのではないか。野生動物なので餌付けは禁物。本来のすみかに戻るまでそっとしてあげてほしい」と呼びかけている。