シナボンと言えば、香りの高いシナモンが巻き込まれたパン生地の上に、白くて甘い砂糖のフロスティングがたっぷりとかけられているロールで有名だ。暖かいロールのぬくもりにシナモンの刺激的な香り、そして究極の甘さ、マーガリンの油分が口の中で交わるこのロールを食べるのは、「耽溺」とも言えるような体験である。もちろんかなりの高カロリーだ。 このとてもアメリカ的なロールを焼くシナボンは、数年前までショッピング・モールに店を構えるだけのチェーンだったが、現在ではスーパーでの小売、ファストフードでの提携、ライセンスによる販売と多角的な経営を行っている。現在中東やアフリカ、アジアを含めて54カ国1100店にチェーンを広げ、年間1億個、10億ドルを売り上げる。その拡大戦略を成功させているのが、シナボン会長のキャット・コールだ。何と35歳。 コールがCOO(最高執行責任者)として、同社にやってきたのは3年前の32歳