「もうこれで日本はゴジラ映画を作れなくなった」 日本の観客からこのような意見が出てくるほど、2014年に世界的な大ヒットを記録した、ギャレス・エドワーズ監督によるハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』は衝撃的な作品だった。CG技術など巨費を投じた特撮に加え、ゴジラの体の各部分を効果的に見せていく繊細な演出、東宝第一作の反核テーマに立ち戻り、日本の原発問題を風刺しながらも、アメリカ映画でありながら広島への原爆投下に言及するなど、精神性においても高いレベルに届いているのである。表面的な娯楽演出に終始し、フランスの核実験ばかりを批判していたローランド・エメリッヒ版(1997)を観て余裕を見せていた東宝の関係者も、本当にすごい作品が出来てしまったことに、今度ばかりは震撼せずにおれなかったというのが正直なところだろう。 この作品に日本の才能が対抗するには、もはや世界で評価されるアニメーションの分野
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