ペストを投与した人体実験の疑いがある論文を執筆した旧関東軍731部隊の将校に京都大が医学博士号を授与したとして、池内了名古屋大名誉教授らが「満州第731部隊軍医将校の学位授与の検証を京大に求める会」を設立、2日に京大で記者会見し、検証の必要性や学位の取り消しをアピールした。 旧満州で細菌兵器を研究し、捕虜らに人体実験をしたとされる旧731部隊には、部隊長の石井四郎中将を始め京大医学部出身者が所属していた。京大は約20人の731部隊関係者に学位を授与しているという。731部隊の問題で、大学に対し学位撤回を求める運動は全国で初。 問題になっている論文は、京大医学部出身の平澤正欣軍医少佐(1945年戦死)による「イヌノミのペスト媒介能力に就(つい)て」。 検証を求める会事務局長の西山勝夫滋賀医科大名誉教授は「特殊実験で用いられた実験動物は人間だった疑いが強い。人体実験が事実なら論文はねつ造であり
2017年夏放送されたNHKスペシャル「731部隊の真実~エリート医学者と人体実験~」は大きな反響を呼んだ。その制作の際の取材をもとに2018年1月21日、BS1スペシャル「731部隊 人体実験はこうして拡大した/隊員たちの素顔」が放送される。そこで、731部隊研究第一人者・常石敬一神奈川大学名誉教授に、731部隊とは何だったのかを訊いた。(4回連続。本記事はその1回目) 「科学と戦争と人々――満州731部隊の歴史と素顔」講座で 731部隊とは、戦時中、細菌兵器を研究・開発する目的で旧満州に設置された関東軍防疫給水部本部の秘匿名称(通称)だ。部隊長は石井四郎陸軍軍医中将(1892-1959年)。731部隊の人体実験と、東大・京大・慶大の学の医学エリートがそれらの実験に深くかかわっていたことがNHKスペシャル「731部隊の真実~エリート医学者と人体実験~」で明かされた。そのスタッフ紹介テロッ
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