4水俣市で行われた懇談の場で、水俣病患者らが苦しみなどを訴えた際に、環境省の職員が発言を遮った後、マイクの音声を切った「マイクオフ問題」を受けて、8日から水俣市で再懇談が始まった。 伊藤信太郎環境大臣は謝罪し、発言時間の制限もなくなったが、それで良いのだろうか。違和感を覚えていた私は、環境省の前身・環境庁時代から対応を見続けたベテラン記者を訪ねた。 「あの問題はね、いつか起きると思っていました」 この道50年超の記者の視線から見えてきた環境省が目指すべき姿勢と、それを実行しようと患者と国のはざまで苦しみ、自ら命を絶った一人の環境官僚の足跡を追った。 (テレビ朝日報道局・川崎豊) 「懇談はアリバイ作り」環境問題を問い続ける81歳の記者