発達障害のある中学生ら3人を「療育」と称して相次いで監禁したとして逮捕監禁罪に問われた、障害者支援のNPO法人「さるく」(福岡市)の理事長、坂上慎一被告(58)=同市早良区=に対し、福岡地裁は20日、懲役3年(求刑・懲役4年)の実刑判決を言い渡した。伊藤寛樹裁判官は「指導や療育などの正当な事由を見いだす余地はなく、手っ取り早く制裁や威嚇を加えて服従させる目的で悪質な逮捕監禁を繰り返した非人道的、常習的犯行だ」と指弾した。 判決は、被告が不意を突くように被害者宅へ乗り込み、さまざまに威圧して手足を拘束し、車に乗せて連行したり玄関の土間に寝かせたりして自由を奪ったと認定。一晩続いた事案も複数あり「(被害者に)恐怖や屈辱を負わせる程度が強く、人格を無視している」と批判した。 また、「被告の規範無視の態度は著しく、反社会性が際立って相応の非難を免れない」と指摘。被告が事業などで一定の成果を上げてい