新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛の波で、介護サービスを利用する高齢者が在宅を余儀なくされ、家族も負担の増加に直面している。感染防止を理由にしたサービス縮小や感染者発生に伴う休業で、外出機会を失った高齢者が認知機能を低下させたり、家族が外部に頼れないまま心身の調子を崩したりする例も報告される。感染症の壁で支援には制約もあるが、危機感を募らせる支援団体は電話窓口を開設し、「悩みは抱え込まずに相談して」と呼び掛けている。 「このままでは共倒れになる」。札幌市西区の自宅で認知症の母(79)を介護する自営業の女性(54)は訴える。4月中旬、母が週2回通っていた通所施設から、同居人がいる利用者は感染予防のために通所を控えるよう求められた。 母は転倒が多く、物を置いた場所を忘れて「盗んだ」と女性に当たることもあり、一時も目が離せない。外出がないため昼夜が逆転して夜中に動き回り、薬を飲み間違える
宮城県南三陸町で、東日本大震災翌日から自衛隊などのヘリで避難先から運ばれた老人ホームの入所者ら5人の搬送先を施設が確認できず、家族とも連絡が取れないまま行方不明になっていることが2日分かった。このうち3人には認知症があり、自分の名前も言えない可能性があるという。搬送の際、施設側を含め記録を残していなかったことも一因とみられ、災害弱者の救護に新たな問題点が浮上した形だ。 同町志津川廻館の特別養護老人ホーム「慈恵園」は当時いた利用者68人のうち42人が亡くなった。生存者のうち健康面で問題があった16人が3月12日から数日の間に、近くの志津川高校からヘリで搬送された。しかし、同園によると、入所者の小山岩夫さん(61)▽久保田まつのさん(89)▽高橋貞二さん(87)▽田中うめ子さん(93)と、ショートステイ中だった佐々木きみ子さん(98)はその後、家族にも同園にも連絡がないままという。 佐々木
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