小児集中治療室(PICU)を持つ国内二十三の医療機関で二〇一三年に人工呼吸器を付けて治療を受けた子どもの4%超に当たる約百九十人に対し、禁忌とされる鎮静剤プロポフォールが投与されていたことが、厚生労働省研究班の調査で分かった。 プロポフォールは添付文書の禁忌事項で、集中治療下で人工呼吸中の子どもへの使用禁止が明示されている。ただ、実際には医師の判断で使うこともあり、昨年二月、東京女子医大病院で投与された二歳男児が死亡する事故が発生。事態を重く見た研究班が同十二月、PICUのある全国二十九施設の一三年のプロポフォール使用状況を調べた。 有効回答があった二十三施設で、PICUに入室し人工呼吸器が必要だった十六歳未満の子どもは計四千二百八十三人。うち七施設で計百八十九人にプロポフォールを使用していた。この中の三施設では計八人に対し、海外の文献などに基づき医師の間で使用の目安とされ、重い副作用を招